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2019-02-11

窓廻りの結露の話

 

この時期に発生する窓まわりの「結露」。結露には、目に見える結露と、目に見えない結露がありますが、多くの方が、この窓廻りの目に見える「結露」に悩まされていると思います。

 

今日は少しだけこの結露についてお話しようと思います。

 

 

多くの人が、結露する理由をこう考えています。

「暖房したので、外と中の温度差ができたから結露した…」と。

 

 

実はこれ、間違いです。

 

 

空気というものは、温めれば温めるほど水蒸気を保有する能力が上がります。温度が0℃で相対湿度が50%の空気と、温度が31℃で相対湿度が30%の空気では、31℃の空気のほうが7倍もの水蒸気を空気中に保有することができます。

※水という物質は、100℃になると液体ではいられないことを考えるとよくわかると思います。

 

 

実は、窓ガラスが結露するのは、暖房したからではなく、暖房が足りていないことが原因です。暖房が足りていないことで、ガラスの表面温度が露点(水蒸気が液体になってしまう温湿度)以下になるから…というわけです。

 

また、これにはカーテンの存在も影響します。カーテンを閉じると、カーテンにより暖房の熱が窓ガラスまで到達できなくなるため、窓とカーテンの間の空気は冷えてしまい、結露を助長することにつながります。

 

 

つまり、結露を防ぐためには、しっかりと暖房をすることです。そうすれば、ヒートショックも予防でき、健康で長生きだってできます。

 

逆に、「暖房をせずに、内外の温度差を無くせば、結露しないのでは?」という声も聞こえてきそうですが、それもまた違います。

 

暖房せずに家中が低温な状態になると、ガラス表面どころか、家を構成している物体全体が露点以下になってしまいますので、空気中の水分は、あらゆる場所で分散結露をしてしまい、窓ガラスの結露が減っているだけ…という状態です。

 

 

少しわかりづらい話になったかもしれませんが、、、

 

 

結論から言えば、「窓廻りの結露が発生するのは暖房をつけたからではなく、暖房が足りないから」です。これからお家づくりをされる方で「結露が嫌だ!」と思われる方は、断熱性能を高くして、気密性の高いお家づくりをおススメします。

 

高気密高断熱のお家は、暖房効率が高くなるので、結露が発生しづらい環境を作ることができるからです。

 

 

毎年17000人の方がヒートショックが原因でご自宅で亡くなっています。これは、明らかに暖房不足によるものです。新築住宅や賃貸住宅にかかわらず、結露だけでなく、健康維持という観点からも、暖房や加湿をしっかりと行いましょう。

 

 

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